◇活動実績

1.Dictionary of Genetics; Eighth Edition (R.C. King, P.K. Mulligan, W.D. Stansfield) の翻訳をし、慶應大学出版会から「遺伝学用語辞典」として出版。

・OUP刊“A Dictionary of Genetics, Eighth edition”の全訳。
・遺伝学やライフサイエンス関連事項7,340項目を収録。
・有用なデータを盛り込んだ充実の6つの付録を用意。
・遺伝学上重要な1,036件の歴史的出来事を年表として収録。
・日本遺伝学会などが見直しを進める新和名を併記。
・日本語索引(英語付き)は和英辞典としても使用できる。

同書の翻訳は、当初は国立遺伝学研究所への依頼であったが、現役世代への負担になるとの同研究所の判断から、遺伝学普及会の事業としての打診があり、シニア世代を中心とするグループによる活動として行いました。

 参加メンバー(アルファベット順に下に記載)は、遺伝学とその関連分野のシニア世代と若干名の現役世代で構成されています。

 安藤麻子、藤澤敏孝、長谷川政美、広瀬進、池村淑道、猪子英俊、木村穣、松浦悦子、武藤昱、岡穆宏、高畑尚之、山尾文明、米川博通



2.木村資生記念進化学セミナーへの協力

このセミナーは、公益信託進化学振興木村資生基金の支援のもとに、本院とは別組織である「木村資生記念進化学セミナー実行委員会」が実施するが、当該分野のシニア世代が中心となって立案・企画しています。

 1970年代に木村先生が継続的に開催されていた「遺伝研夏期セミナー」を踏襲して、夏期に遺伝研において短期合宿形式で行います。現役世代とシニア世代の約10名が講師となり、進化の研究を志す学生、今まさに研究を進めている学生や研究者、さらには教育関係者に対し、進化学の基礎的な知識からゲノム研究や人類進化などの最先端の話題までを提供しました。

 

 【第1回】201782日(水)〜6日(土)

      国立遺伝学研究所で開催、受講生50

 【第2回】201891日(土)〜3日(月)

      八王子大学セミナーハウスで開催、参加者約50

 【第3回】201983日(土)〜5日(月)

      御殿場高原時之栖と国立遺伝学研究所で開催、参加者約50

 【第4回】2023922日(金)〜24日(日)

      八王子大学セミナーハウスで開催

 

 木村資生記念進化学セミナー実行委員会は、下記のシニア世代の3名と現役世代の3名で構成されています。

 シニア世代:長谷川政美、池村淑道、高畑尚之

 現役世代:岸野洋久、斎藤成也、手島康介

 



3. 若手とシニア研究者との交流の場の提供

日本遺伝学会シニア会員を中心とした「シニアの会」が活動をはじめておられ、また日本遺伝学会には「若手の会」が発足した。この二つの会のメンバーが交流の場を持つことは、それらの会の発展に寄与すると考えられる。第4回の木村資生記念進化学セミナーを202392224日に大学セミナーハウス(東京都八王子市)で開催するが、そのセミナーの企画の一部を「若手の会」に担当して頂き、シニア世代研究者との交流の場の一つとする。

 


4. 日本遺伝学会誌Genes & Genetic Systems (GGS) の編集活動への参加

GGS誌は100年近くの歴史があり、その発行は日本遺伝学会の重要な活動です。最近の科学誌が抱える一般的な難題として、投稿論文数の急増があり、GGSの場合も、掲載に値しないと思える投稿論文が急増しており、現役世代研究者がManaging editorとして多くの時間を費やしています。現役研究者の負担を軽減する方策として、業務的な部分について、シニアが現役世代の活動を支援することは有益であると考え、Managing editorのグループに参加しました。方針の決定は現役世代が行い、業務的な活動の一部をシニアが支援するのが適切と考えています。遺伝学会のシニアの会は以前より、GGSに多様な貢献をしておられますが、シニアの会のメンバーにも呼び掛けて、現役研究者のGGS編集における負担を軽減する活動を広げていければと考えています。

5. ビッグデータ時代における「遺伝学年表」の作成

準備中